カーボンニュートラル2050に向けた動きが、鋳造業界にも本格的に波及しています。完成車メーカーや建設機械メーカーを中心に「鋳鉄1kg当たりのCO2排出量」の開示要請が増加しており、サプライヤーである鋳造各社にとって脱炭素化はもはや「いつかやる課題」ではなく「いま取り組む経営課題」になりました。
鋳造業界のCO2排出構造
鋳造工程のCO2排出は、その大半が溶解工程に集中します。キュポラやコークス炉、電気炉での金属溶解にかかるエネルギーは、工場全体の使用エネルギーの過半を占めることが一般的です。脱炭素化の議論は必然的に「どう溶かすか」に焦点が当たります。
規制とグリーン調達の動向
EUのCBAM(炭素国境調整メカニズム)が2026年から本格運用に入り、輸出製品にも炭素コストが乗る時代に突入しました。国内でも改正温対法による報告義務に加え、JIS化された排出原単位の標準化が進められています。完成車・建機メーカーの調達基準にもCO2項目が組み込まれ始めており、グリーン調達は確実に進行する流れです。
当社の取り組み
- 電炉化の検討:将来の主力溶解設備として電気炉への切替を検討
- 廃熱利用:溶解工程の廃熱を給湯・暖房に再利用する設備投資
- 省エネ設備投資:高効率モーター、インバータ制御、LED化を継続実施
- 再生可能エネルギー電力:契約電力の一部を再エネメニューに切替
今後のロードマップ
2030年までに自社排出量(Scope 1+2)を2020年比で30%削減することを当面の目標としています。2050年カーボンニュートラル達成に向けては、技術革新と顧客との協業が不可欠です。アキオカは「変化に主体的に取り組む鋳造メーカー」として、脱炭素時代の新しい価値づくりに貢献していきます。